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2023.12.05

データサイエンス、AIは万能か?

皆さん、こんにちは。運営の尾上です。
本日はデータサイエンスやAIに万能性はあるのかというテーマでお話をしたいと思います。

はじめに

先月、将棋の藤井壮太七冠(当時)が王座を獲得し、八冠となったことは皆様ニュースなどでご存じかと思います。
史上初の八冠制覇と、まるで漫画のような快挙ですが、将棋といえばコンピュータ将棋にも長い歴史があります。

藤井壮太八冠は自身の研究のためにパソコンを使っているということは割と有名ですね(というか、今多くの棋士がAI将棋ソフトで研究をしているそうですが)
一昔前は非常にハイスペックのパソコンでようやくプロ棋士といい勝負をするようになったということがニュースにもなっていたりしましたが、今ではプロでも勝てないレベルになっていて、世の中にはあんなに話題になった藤井壮太八冠でも勝てないレベルの将棋ソフトがあるということです。

将棋以外で人を越えられる?

では、他の競技や仕事についても、このように人間を圧倒的に凌駕するようになるのでしょうか。

答えはイエスでありノーであると考えています。

将棋ソフトが非常に大きな成果を上げた理由として、もちろんソフト面ハード面問わず技術の進歩がありますが、それと共にデータのとりやすさ、データ自体の不確定要素が少ないこと、ルールの明確さがあるということ、将棋という分かりやすい指針であるということが大きいと思います。
駒はこういう動きをする(逆に言うと行動の範囲が決まっている)、王将を取る(詰める)と勝ちといった前提で進めることができるのです。また、「将棋」というコンテンツ自体の認知度により分かりやすく成果を上げようという行動に繋がります。

明確なルールや再現が可能なものであれば、後はその分析と精度を上げていけば、非常に有用なモデルができるでしょう。

さて、これが一般的な「ビジネス」とするとどうでしょうか。
「将棋」というコンテンツよりも非常にゴールが多岐にわたり、商品の売上を上げる・認知を高める、製造物の不良品を減らす・効率化をするとそもそもビジネスによって様々です。
しかも、同じ業界、商材にしても客層や資金力、地域性など加味していく要素非常に多いうえ、仕事によっては「人の気持ち」という非常に不可解なものや、「天気、気温」というコントロールしづらいものも多くあります。
そうなると、ビジネス全体に通用するようなソフトというものの開発は夢のような話であり、「営業」や「製造業」というちょっと絞ったテーマでも非常に困難です。

つまり、ただ分析をしてモデルを作れば上手くいくという訳ではなくなるということですね。
そうなってくると大事なことは、自身の仕事に併せてチューニングをしていく力、そもそものルール設定をキッチリと行いつつも正誤を判断できる力が必要となります。

人間には勝てない?

では、データサイエンスやAIなどは結局人間にはかなわないのでしょうか。

これも答えはイエスでありノーです。

データサイエンスが苦手とするのは無から有を生み出す力です。
今回の話であればルールを決めること、テーマを絞ることです。
逆にすでにあるルールに則って、それに適合するデータを使って一定の結果を出すことは非常に得意としています。

あくまでツールですので、それらにも得意不得意があります。
たまにAIは何でもできると考えている人も居ますが、それは期待しすぎということですね。
近場に行くのなら自転車、遠出するなら車、海外に行くのなら飛行機のように使い分けていくことが生活を豊かにすることに繋がります。

まとめ

長々と書きましたが何が言いたいかというと「まず使えるようになりましょう」ということです。
使えなければ、その便利さも限界も分かりません。
「AIは結局何の役にも立たない」も「AIは何でもできる」も想像で決めてはいけないのです。

むしろ、何ができないのかできるのかを判断することが、「これをやってみよう」「代わりに自分がこれをやろう」というビジネスチャンスにつながります。

是非、何となくでデータサイエンスやAIというものを捉えるのではなく、実践的に学び、活用してみてください!

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