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2023.09.21

リスキリングについて考えよう

こんにちは。山本です。
今回の記事では昨今バズワードになりつつある「リスキリング」について、少し考えてみたいと思います。まずリスキリングについて議論するにあたって、リスキリングとは何か?から抑えていきましょう。

リスキリング(Reskilling)ってなに?

リスキリングという言葉は日本語ではなく英語です。まずはそれを前提としたうえで、英語の辞書サイトなどを見てみると「Reskilling:〔労働者の〕新[新しい・より良い]スキル[技能]の習得」などの例があります。

一方、経済産業省が定義したリスキリングは「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」になります。
後半の部分は英語の解釈と同じですね。

リスキリングが近年注目されている背景

リスキリングという概念はおそらく昔からあったものの、近年注目されている大きなきっかけの一つとしては2020年に開催された世界中のリーダーが集まるダボズ会議で『リスキリング革命(Reskilling Revolution)』が発表されたことでしょう。日本でもこれを受け、経済産業省が「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」の取り組みなどを積極的に始めていきました。(データサイエンスアカデミーの講座も上記の制度に認定されています。)

しかし、2020年~2022年夏あたりまでは、リスキリングというのはそこまでバズっておりませんでしたし周囲で口にしている人もいませんでした。(特に日本では)

では、何をきっかけにビッグワードになっていったか、昨年の10月に岸田内閣が「リスキリング支援「5年で1兆円」」を表明されてからだと考えます。 1兆円とかインパクトがある数字を聞いてしまうと、ついつい「リスキリングって何よ?」って思ってしまいますよね。そうやって現状、企業あるいは個人単位でざわざわしてきているだと考えます。

リスキリングの本質

さて、これを語るには私なんぞの立場では恐れ多く誰かに怒られそうで少し怖いのですが、あえてそこにメスを入れてみたいと思います。

まず、リスキリングは何のためにやるのか、それは「変動し続けるテクノロジーを中心とする世の中に対応していくため」です。私がこう文章を書いている間にも世界のどこかで素晴らしアイディアが具現化されたアプリやサービスがリリースされています。例えば、新しいサービスが出たときに、それを傍観する(見て見ぬふり)か、それを利用するかでだいぶ毎日の過ごし方が変わってきます。

しかし、ChatGPTしかり新しいサービスを効果的に活用していくためには多少の知識とスキルと時間、ときにはお金が必要になります。その多少の知識とスキルをインプットすることってものすごく勇気がいることだと思います。いわば未知の世界に足を踏み入れようとする体験に近しいことです。未知の世界に足を踏み入れるということには時にはリスクが伴う場合もあります。そのリスクというのは時間であり、お金であり期待通りにいかないのではという怖さです。そんなことを考えながら、人は、未知の領域に足を踏み入れることを怖がってしまう(ほかのことを優先してしまう)なんてことがあります。むしろそういったケースの方が多いのではないでしょうか。体や思考が拒絶してしまうんですね。あるいは、大きなリターンを求めるがゆえ、それがイメージできないと足を止めてしまうなんてことはあります。しかしそれは、至極現実的でまともな考え方です。

しかしながら、歩を止めてしまったことで、得られないリターンもあるわけで、個人的にはそういうのは「もったいない」と思ってしまいます。ある程度は自分に向いている向いていない、自分にとって本当に必要なのかそうでないかを判断できるくらいまでは足を踏み入れてみる必要があるのではないかと。足を踏み入れてみることで「いや、ChatGPTは自分には向いていない、やっぱりBardの方が向いている」などの選択ができたり、極論「不足部分を補うサービスを探してみよう」なんて気持ちになることもあります。

つまり、リスキリングって「気になったことはとりあえず手を付けてみよう!」というくらいの感覚でとらえて、自分を見直す良いきっかけくらいに思えればそれで実はリスキリングって成功なのでは?ということです。

私にとってのリスキリングの本質の解釈は「スキルを身に付ける」というのはあくまでゴールであり(なんだったら身につかなくてもよい)、もっと大事なのは「自分が思うスキルに挑戦してみる」ことだと思います。リスキリングという言葉はそういうことを振り返らせてくれる非常に都合の良い言葉だなぁと感じます。リスキリングという言葉を通して、それぞれが多様な考え方をもって次の一歩を踏み出すきっかけになれば、それが「リスキリング」で良いのではないかなと・・・考えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。リスキリングという言葉にハードルを感じている方がこの記事をみて、次なる一歩を踏む出すきっかけになっていただければ、とても嬉しいです。どうも横文字を掲げられるとその言葉のハードルがぐぐんとあがってしまうような気がしていて、こんなことを書いてみました。
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