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2023.07.07

AIと漫画の関係

皆様、こんにちは。
運営の尾上です。

今回はいつものアカデミーについてというところから趣向を変えて、AIやロボットとのコミュニケーションが描かれた漫画作品の話をしたいと思います。

はじめに

昨今、ChatGPTなどの大規模自然言語処理モデルやiPhoneのSiri、Amazonのアレクサなど機械とコミュニケーション(のようなこと)をしながら、それらを動かすことができるようになりました。
人によってはそれらと話すことで、キャラクター性を感じたり、人格のようなものを感じて可愛がったりしている人も居るでしょう。
かくいう私もとある猫の運送会社の公式Lineの自動チャットにはついつい「にゃ」をつけて話しかけて、返答を見て可愛さを感じてしまいます。
(「にゃ」をつけてチャットを送ると猫っぽく返してくれるのです)

そのような電子機器やロボットがコミュニケーションをとれるというモチーフは非常に古くから物語の中には存在しており、漫画だけでも、言葉を話すロボット・アンドロイドのような位置付けのキャラクターは非常に多く登場します。
例えば「ドラゴンボール」の人造人間16号、少女漫画でも過去にドラマ化をした「絶対彼氏。」と少年漫画少女漫画問わずに出てくることはありますし、皆さんが絶対に一度は見ている「ドラえもん」などまさに機械が人間と共に生きている作品ですね。

AIとコミュニケーションをとるということの定着

では、それらはいつから出てきているのでしょうか。
「ロボット」という言葉が作られたのは1920年、「ロッサム・ユニバーサル・ロボット会社」という戯曲で登場する人造人間に作られたものが最初です。
チェコ語で労働を意味する「robota」に語源があると言われており、労働のためのツールとしてロボットというもの・言葉は誕生したそうです。

日本では1934年から連載された「タンクタンクロー」という漫画でロボットらしきキャラクターが活躍していきます。コミュニケーションをとったり、困ったことを相談して解決してもらったりといったドラえもんの原点のようなキャラクターです。
とはいえ、この作品ではいわゆる「ロボット」という位置づけに焦点が当てられているわけでもなく、明言がされているわけでもありません。どちらかというと、機械的な構造の妖精や妖怪といった扱いでしょうか。そう考えると、妖精や妖怪、怪物と同じカテゴリーに入れることで機械とコミュニケーションが取れるということはそこまで違和感なく受け入れられてきたのかもしれません。
実際に子供向け作品では主人公をサポートする用なミニキャラとして出てくるのをよく見かけます。
子供のころからそのようなものに触れていることでより、一般的に感じるということもあると思います。

それこそ、古くはフランケンシュタインの怪物や、さらに遡ればユダヤ教経典に出てくるゴーレムなど、生命を宿さずに動くものもいます。それらをロボットやAIの中に入れるかは迷うところですが、16世紀にはそのような伝承や物語が残っているそうですので、もう500年以上も前から無機物からコミュニケーションをとれる「もの」を作り出すということを夢想していたんですね。

日本でのロボットとの共生を描いた作品といえば

そこから時代は飛びますが、コミュニケーションが取れるロボット(AI)が出てくる一番古い作品と言えば「鉄腕アトム」を想像された方も多いのではないでしょうか。
私も人工知能が人とどう違うのか・機械が人間と共生することとはというテーマに言及している最初の作品ではないかと思っています。

現在でも「PLUTO」や「アトム・ザ・ビギニング」といった作品が鉄腕アトムを元にしたリメイク、原案作品として大きく影響を与えています。
(ちなみに、「アトム・ザ・ビギニング」のコンセプトワークスとして参加しているゆうきまさみさんは「究極超人あ~る」という、ロボットがロボットとして高校に紛れていることをスタートとしたギャグ漫画を描いております。ロボットとしての面白さ、こいつは本当にロボットなのか?という不条理さのある作品です)

この鉄腕アトムが始まったのが1952年ですので、もう50年以上私たちは機械とはコミュニケーションが取れる未来が来ると期待していたんですね。
とはいえ、まだまだ今の自然言語処理モデルはあくまで過去のデータから答えを返しているだけです。実際に間違ったことも平気で返答してきますし、そこに人間的な感情は乗っていません。機械側から自発的に何かを発信してくれるわけではなく、こちらの問いかけに文字通り「機械的に」反応しているにすぎません。
「コミュニケーションをとっている」わけではなく、「コミュニケーションをとっている気持ちにさせる反応を返している」というだけなんですね。
それでも、ChatGPTを使っていての返答など中々面白みのあるものですので、今後コミュニケーションをとっていく機械やモデルがどのように発展していくのか、そのうえで生命とはどう定義づけられるのか非常に楽しみです。出来れば自分が生きている間にそうなってほしいと願っています。

そこから、日本のAI・ロボットとの共生テーマにした物語は「AIの遺電子」や「ツインシグナル」など、非常に多く出てきました。
もちろん、そのようなところを深掘りしない単純にロボットが出てくる作品も非常に多くあります。
現在過去問わず一過性のものではないスタンダードなジャンルとなっていたり、全く関係ないジャンルの作品の一つのアクセントとしても一般的に入れられる様になってまいりました。

もし、皆さんが漫画を読むことがあれば、是非ロボットとコミュニケーションをとっているということで生まれるリアルとファンタジーの曖昧さを気にしてみてください。
ちょっと面白さが増すかもしれません。

最後に

ここまで、AIをテーマにした漫画作品についてお話しましたが、残念ながら私たちの講座ではそういったAIモデルの開発などを行うわけではありません!
漫画を読んで、「データサイエンスアカデミーでAIを開発するぞー」という訳にはいかないのがこの記事の悲しいところです。

私たちの講座は数的処理や言語処理によってビジネス課題に対して知見を得て、それらを解決していくことが主目的です。
データによって何が解決できるのか、今のキャリアにどう活かしていけるのかに興味のある方は、漫画を読むよりも先に、まずはご相談いただければと思います。

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