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2023.05.31

ChatGPTとGoogle Bardの違い(初級編)

こんにちは、データサイエンスアカデミーの山本です。

昨今、「大規模言語モデル」やら「ジェネレーティブAI」や「AIチャット」などの言葉をよく見かけるようになりました。
そのサービスの一つとして世間を賑わしているであろう「ChatGPT」、そしてそれを追うようにBeta版がリリースされた「Google Bard」、この2つのサービスの違いについて少し考えてみたいと思います。

結論としては、、
ツールによって少しずつ癖が違うな、、、というのが分かりました。そして、それぞれの良さもあるんだなと。
また、両ツールによって得られる回答の内容も違うので、何かを判断する際に参考するのであれば「どっちをアテにするか」ではなく「どっちも参考にして最終判断は自分なんだな」とも思いました。
一方、参考にできる答えが瞬時に2通りも出てくると考えれば、これは素晴らしいことだとも思います。
自分にとってのアシスタントが2人いるのと変わりません。
ツールの違いはあるにせよ、業務にもそれ以外にも有効活用できそうだと感じています。

さて、色々と試してみたことを書いていきます。

Google BardによるGoogle Bardに対する回答が面白い!

まずこの「違いを考えてみる」というトピックスに対しての見解を書く前に、実際に両ツールに聞いてみました。
そうすると、


質問内容:「ChatGPTとGoogleBardの違いを教えて」

ChatGPTの答え:申し訳ありませんが、私の知識は2021年9月までのものであり、GoogleBardに関する情報は持っておりません。GoogleBardについての最新の詳細や比較情報をお探しの場合は、Googleの公式情報源や関連するニュースを確認することをおすすめします。

GoogleBardの答え:
ChatGPTとGoogleBardはどちらも大規模な言語モデル(LLM)であり、会話型AI(チャットボット)やテキスト生成などのタスクに使用できます。ただし、いくつかの重要な違いがあります。

データセット:ChatGPTは、テキストとコードの膨大なデータセットでトレーニングされていますが、GoogleBardは、テキスト、コード、画像、音声などのより包括的なデータセットでトレーニングされています。これにより、GoogleBardはより創造的で有益な応答を生成できます。
アクセスできる情報:ChatGPTは、そのトレーニング データセットにアクセスできますが、GoogleBardは、Google 検索を通じて現実世界の情報にアクセスできます。これにより、GoogleBardは、ChatGPTよりも正確で最新の応答を生成できます。
利用可能性:ChatGPTは、オープンソースのソフトウェアとして一般に公開されていますが、GoogleBardは、Google の内部プロジェクトです。これにより、GoogleBardは一般に利用可能ではありませんが、より開発が進んでおり、より多くの機能が備わっています。
全体として、GoogleBardはChatGPTよりも強力で用途の広いLLMです。ただし、ChatGPTはオープンソースのソフトウェアであるため、よりアクセスしやすいです。


おっと、、、いきなり躓きました。
もしかしたらChatGPTは「GoogleBard」ではなく「Google Bard」で認識するのか?表記の揺れみたいなものに敏感なのか?などと考えて、あらためて試してみた結果は以下の通りです。
今度はChatGPTもしっかりと答えてくれました。


質問内容:「ChatGPTとGoogle Bardの違いを教えて」

ChatGPTの答え:

ChatGPT:
開発元: ChatGPTはOpenAIによって開発されました。
GPT-3.5モデル: ChatGPTはGPT-3.5のアーキテクチャに基づいています。GPT-3.5は、多くのパラメータとトレーニングデータを持ち、高い言語理解能力を実現しています。
対話型タスクに特化: ChatGPTは、対話形式での応答生成に特化しています。ユーザーの入力に基づいて対話的な応答を生成し、会話を続けることができます。
汎用的な利用: ChatGPTは一般的な質問応答や対話のコンテキストを理解し、様々なトピックに関する情報を提供することができます。

Google Bard:
開発元: Google BardはGoogleによって開発されました。
モデルの詳細: Google Bardについては詳細な情報が限定的であり、具体的なモデルやアーキテクチャについては明確にされていません。
創造的なテキスト生成に特化: Google Bardは、詩や物語などの創造的なテキスト生成に特化しています。芸術的な表現や物語性を重視した文の生成が可能です。
プロンプトによる制御: Google Bardはプロンプト(与えられた指示やテキストの断片)に対して応答を生成することが主な特徴です。プロンプトに基づいて詩や物語の一部、あるいは続きを生成することができます。

これらは一般的な特徴として知られているものであり、具体的な技術の詳細や性能の比較については、公式情報や関連する研究論文などを参照することが重要です。


ふむふむ・・・
とにかくGoogle BardによるGoogle Bardの有益性の主張が強いということがわかって面白かったです(笑)一方ChatGPTは、両ツールの良さや特徴をしっかりと説明してくれている感じですね。
他にも順番を変えて聞いてみたり色々と試してみたら面白い結果になったので、興味ある方は試してみてください。

いずれにせよ、リアルタイム性のような違いはあるんだなということはわかりました。

文章の日本語の修正をお願いしてみた。

今度は「仕事で美味くいかず、どうするべきか判りません。」という文章の修正をお願いしてみました。


質問内容:「仕事で美味くいかず、どうするべきか判りません。という文章を正しい日本語に修正してください。」

ChatGPTの答え:
仕事でうまくいかず、どうすべきかわかりません。

Google Bardの答え:
はい、喜んで。
「仕事で美味くいかず、どうするべきか判りません。」という文章を正しい日本語に修正すると、「仕事がうまくいかず、どうしたらいいかわかりません。」となります。
「美味く」は「うまく」の古い言い方です。現在では「うまく」が一般的に使われます。また、「判る」は「わかる」の古い言い方です。現在では「わかる」が一般的に使われます。したがって、正しい日本語は「仕事がうまくいかず、どうしたらいいかわかりません。」となります。


ChatGPTさんは、正解だけを回答してくれました。
一方Google Bardさんは「はい、喜んで」から始まりました。これは・・・・ちょっと素敵(笑)
で、何が間違いなのかの解説付きという、なかなかの回答に満足です。

メリットデメリットを聞いてみた。

日本語の修正をお願いしたときはBardの方が「丁寧じゃないか」と個人的には思いましたが、
メリットデメリットなどを問いかけてみたら、また少し質が異なる回答になりました。


質問内容:犬か猫を飼いたいのですがメリットデメリットをそれぞれ教えて

回答は長くなるので割愛させて頂きますが、
Google Bardは端的な表現でリスト形式での回答なのに対して、ChatGPTはプレゼンテーションをしてもらっているかのような詳細な回答でした。明らかに「情報のもととなるデータの違い」がここでわかりました。回答の内容もやはり少しずつ違います。

まとめ

聞きたい内容によって「ツールを使い分ける」や「それぞれの良い部分を参考にする」という使い方が必要なんだなと思いました。ChatGPTやGoogle Bardやこれから世に出てくるツールは、それぞれのツールの癖を理解しながら「うまく使っていく」必要がありそうです。とはいえ、膨大なページから情報収集するというプロセスを一気に省略してほしい情報を瞬時にキャッチできる魅力は存分にあると言えるのではないでしょうか。
是非業務やそれ以外でも有効に使っていきたいものです。

なお、データサイエンスアカデミーでは、受講生が学習にChatGPTを利用してることもあると聞きます。自分で解決するのに躓いた時、ChatGPTの意見を参考にして、またそれだけに頼らず講師にも聞いて多角的な角度から問題を解決していく、今の時代にあったやり方ですよね。

是非AIの技術知識を身につけながら、AIをうまく使える、そんなヒトになっていきましょう。
データサイエンスアカデミーでは、データ分析手法から機械学習(AI)まで体系的に学習できます。

次回は、業務での活用事例やその他事例などをご案内したいと思います。

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